2008年1月29日火曜日

〔投稿〕 国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する

「この法律は、日本国憲法第25条に規定する
理念に基づき、国が生活に困窮するすべての国民
に対し…必要な保護を行い、その最低限度の生活
を保障するとともに、その自立を助長することを
目的とする」-これは生活保護法第1条の条文で
す。日本の社会保障関係法で憲法理念と規定が条文に入っているのは珍しい法律です。本来であればすべての法律に憲法規定を入れてほしいものです。
国民の最後の砦―セーフティーネット機能を果たさなければならない生活保護も、様々な攻撃を受けてきました。暴力団の不正受給を口実にした窓口規制の強化の中で、1987年札幌白石区の母子家庭での母親餓死事件、東京都荒川区での焼身自殺などの事件が起こりました。
全国的に格差が進行し生活保護率が高くなっている昨今、北九州市は保護削減の数値目標を掲げ「保護辞退届」を書かせたり窓口規制を強化し、この中で男性が「おにぎりがほしい」と紙に書いて餓死する事件が起きています。
他の低所得世帯よりも生活保護費が高いと言われ、老齢加算や母子加算が廃止になっていきます。そして今年は、一つの研究会報告をもとに舛添厚生労働大臣が、生活保護費本体の生活扶助を切り下げようとしました。これに対し国民の反発、マスコミも取り上げ、研究会委員も「生活扶助切り下げは報告の趣旨でない」と異例の意見書を提出し、今年の予算には切り下げを盛り込むことはできませんでした。
憲法第25条は、「国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」としています。生活保護費は、日本の最低生活費であるにもかかわらず国会の承認はいらず、厚生労働大臣の通知で決まります。最低賃金とともに生活保護費は、国会承認にする社会になる必要があると思います。
室診ケアセンター  今 英紀

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