2008年3月21日金曜日

シッコを観て みんなで平和を守らねば。

「室診友の会」80号の佐藤冨士夫所長の名コラムに誘われ映画「シッコ」をようやく観た。嬉しい事に室蘭での上映は昼・夜とも満席。アポなし突撃男―マイケル・ムーア監督の映像で「泣く子も黙る超大国のはずなのに保険充実度は世界37位、なんと先進国中最下位。こんな医療制度はビョーキ(シッコ)だ。テロより怖い医療問題。」のアメリカの現実が迫ってくる。
アメリカでは国が運営する保険がない。6人に1人が無保険。しかし映画は民間保険に入っている人々の映画。生きるべきか死ぬべきか-それを決めるのは保険会社。何とか理由をつけて保険金を支払わず、医療費が払えないといっただけで多くの国民が命を落としている。そして政治に多額の政治献金をばら撒き、全国民の医療保険をと主張すると社会主義医療という猛烈な反共宣伝で葬る。
患者が病院からのタクシーで放り出される世界一の大国アメリカと、国民皆保険で入院費も、薬代もほとんどかからないカナダ、イギリス、フランス、キューバとの違いが次々と描かれる。観ているうちに辛くなるのは、日本が何とアメリカに似てきたことが感じるからである。金の切れ目が命に直結する。
まじめに働いても暮らせない若者たち、生活保護制度も縮小され格差社会が当たり前のように語られ、年金問題、医療制度の崩壊・・・等々。特に「構造改革」を掲げた小泉政権以来「痛み」がかりを押し付け、戦後、国民の力で作り上げてきた社会保障に関わる制度を大幅に後退させた。多くの議会や老人クラブ等が反対なのに4月からは高齢者医療制度が導入される。江戸時代の「生かさぬように殺さぬように絞れるだけ絞れ」の圧制が頭をよぎる。むしろ旗に小さく○を書き(困る)と、命を賭して百姓一揆に立ち上がった歴史を思う。映画のラストの字幕で「未来への希望」が語られた。そうなんだ、日本には誇りとする日本国憲法があり平和や基本的人権、生存権等々のすぐれた理念がある。先日の室蘭診療所友の会「高齢者医療制度学習会」でもたくさんの人達と学んだことだ。世界の最近の進歩・変革に力づけられるし、昨年の「教科書検定」撤回の沖縄での11万人にもなる抗議集会や、一人残らずの救済を貫いたC型肝炎薬害訴訟、参議院選挙での自・公敗退等の希望が輝いている。今年はもっとより多くの希望を生み、命を守らねばと主権者の気持ちを新たにする。(金崎/白鳥台在住)

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